【老後破産】貯金3,000万円でも破綻…安心老後が崩れた3つの理由とは
こんにちは!老後コンパスです。
「老後は3,000万円あれば安心」と、聞いたことがありませんか?
確かに、雑誌やテレビでもよく取り上げられる金額です。
しかし現実には――
その3,000万円が、たった数年で底をついてしまった人たちが、少なくありません。
今回は、実際に3,000万円の貯金がありながらも、
定年後に生活が崩れ、破産寸前にまで追い込まれた男性の事例をご紹介します。
なぜ、充分な資産があるはずの人が、そんなことになるのか?
その背景には、私たちの誰にでも起こりうる“老後の落とし穴”が潜んでいました。
「自分は大丈夫」と思っている人ほど、ぜひ最後までご覧ください。
もしかしたら、この話は明日のあなたのことかもしれません。
【事例紹介】貯金3,000万円でも老後破産
今回ご紹介するのは、
千葉県に住む67歳の男性、佐藤浩一さん(仮名)です。
佐藤さんは、大手メーカーで40年間勤め上げ、60歳で定年退職。
退職金とあわせて、貯金はおよそ3,000万円。
年金は、妻との合算で月22万円。
「これだけあれば、旅行も趣味も、無理なく楽しめるだろう」
そんなふうに思いながら、第二の人生をのんびり過ごすつもりでした。
仕事のストレスもなくなり、夫婦で国内旅行へ出かけたり、
孫におもちゃを買ってあげたりと、充実した日々。
まさに理想的な“老後ライフ”がスタートしたように見えました。
ところが、退職からわずか7年後――
貯金は底をつき、クレジットカードの分割払いに頼る生活へ。
「まさか、自分がこんなことになるなんて」
そう語る佐藤さんの声は、震えていました。
いったい、何が起きたのでしょうか?
老後の計画が崩壊した3つの理由
理由①:支出の見通しが甘かった
佐藤さんが最初に誤算だったのは――
老後の生活費を“なんとなく”で考えていたことです。
定年後、時間に余裕ができたことで、夫婦での外食が増えました。
旅行も年に数回。
誕生日や記念日にはちょっと贅沢なレストランで食事。
孫のために、おもちゃやゲームを惜しみなくプレゼント。
もちろん、それぞれの出費は大した金額ではありません。
でも、それが毎月続くとどうなるか――
気づけば、1年で300万円以上を取り崩す生活になっていたのです。
年金月22万円では、とても生活費をまかないきれず、
「貯金を崩すのが当たり前」になっていきました。
そして、最も盲点だったのが「固定費の見直し」をしていなかったこと。
現役時代と同じ保険料、携帯プラン、新聞、ケーブルテレビ……
これらを“なんとなく”継続したまま、毎月数万円が無駄に消えていたのです。
佐藤さんは当時を振り返ってこう語ります。
「生活レベルを落とすのが“貧乏くさい”と感じていたんです。
でも、老後に必要なのは見栄じゃなくて、持続可能な生活だったんですよね…」
理由②:医療・介護の急な出費
老後の生活には、「突然の医療費」がつきものです。
佐藤さんの家庭でも、予想外の出来事が起きました。
ある日、奥さんが体調を崩し、病院で検査を受けたところ――
脳梗塞と診断され、そのまま緊急入院。
入院期間は約1ヶ月におよびました。
高額療養費制度を使っても、
差額ベッド代・食事代・交通費・日用品などを含めると、
1ヶ月で60万円近い出費になったのです。
さらに、退院後も問題は続きました。
後遺症が残り、自宅での介護が必要になったため、
介護ベッドのレンタルや、訪問ヘルパーの手配、
介護用おむつ、食事の配達など――
毎月の固定支出が3〜5万円も増加。
これらの費用は「一度だけ」で終わるものではありません。
“ずっと続く出費”として、家計をじわじわと圧迫していきました。
介護保険制度があるとはいえ、
「自己負担ゼロ」というわけではありません。
利用限度額を超えた分は、すべて実費。
佐藤さんは、想像以上の出費に驚いたと言います。
「まさか妻が要介護になるなんて、想像すらしてませんでした。
それに、介護って想像以上に“お金がかかる日常”なんですよね…」
理由③:子どもへの過剰な援助
佐藤さんが老後資金を大きく失った、
もう一つの大きな要因――それは、子どもへの援助でした。
佐藤さんには、40代の長男がいます。
いわゆる就職氷河期世代で、いまだに非正規雇用のまま。
コロナ禍で職を失ったこともあり、生活が不安定でした。
そんな長男から、何度も「家賃を少しだけ支援してほしい」
「車検代を立て替えてほしい」と相談が入るようになり、
毎月2万〜5万円の援助を“なんとなく”続けていたそうです。
さらに、次男夫婦には小さな子どもがいて、
保育料や習い事代の“お祝い”名目で数万円を渡すことも…。
佐藤さん自身、「老後に入ったら、子どもには頼らない」と思っていたはずが、
逆に、子どもたちに頼られてお金を出す側になっていたのです。
そして厄介なのは、これらの出費が“生活費として見えづらい”こと。
「つい1回だけ」「今月だけは」という思いで出していると、
年間で50万円〜100万円近い支援になっているケースも少なくありません。
「親として当然だと思ってた。
でも、老後資金は無限じゃない。今思えば、
“自分の人生を削って、子どもを支えていた”のかもしれません…」
今回の教訓
いかがでしたか?
佐藤さんのように、「十分に備えたはずの老後」が破綻してしまう理由は、
決して特別なことではありません。
・生活レベルを下げられなかったこと
・突然の病気や介護に対する備えがなかったこと
・家族への援助を“習慣”のように続けてしまったこと
どれも、私たちの誰にでも起こりうることばかりです。
ですが、ここで大切なのは、
「老後は何があるか分からないから何もできない」ではなく、
“不確実な未来に備える意識”を持つことです。
毎月の出費を把握し、生活レベルを見直す。
公的制度(医療・介護・年金)を知っておく。
そして何より、「お金の優先順位」を意識することが大切です。
たとえば、子どもや孫に何かをしてあげることも素晴らしいことですが、
それによって**“自分の生活が立ち行かなくなる”のでは本末転倒**です。
老後資金とは、「余裕のある未来を守る盾」。
誰のためでもない、自分自身の人生を最後まで守るためのものです。
最後に
あなたなら、老後に3,000万円の貯金があったら、
どんな風に使いますか?
旅行?趣味?家族のため?
それとも、老後資金は極力手をつけずに守りに入る…?
このサイトでは、最強の豊かな老後のために
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今後も、「知らないと損する老後の話」や、
「後悔しないための選択」について配信していきます。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。