老後破綻を防ぐために絶対にやらない方が良いこと5選
こんにちは!老後コンパスです。
長年働き、家族のために尽くし、ようやく迎えた定年。
「これからは、やっと自由に過ごせる」
「子どもも独立したし、あとは老後を楽しむだけ」
――そう思っていたはずなのに。
気づけば、
貯金が思ったよりも減っていて、
年金だけでは生活が苦しく、
医療費や介護のことがじわじわと重くのしかかる。
やりたいことも、行きたい場所もあったのに、
目の前の生活を守るだけで精一杯になってしまう…。
それが、「老後破綻」と呼ばれる状況です。
最近では、誰にでも起こり得るリスクとして知られつつある老後破綻。
でもその多くは、「明らかな失敗」ではなく、
ちょっとした“判断ミス”や“気のゆるみ”が積み重なって起きているのです。
だからこそ、今のうちに知っておいてほしい。
「やらない方がいいこと」を知ることは、
「後悔しない老後」を手に入れるための、最初の一歩です。
この記事では、
老後破綻を招く“ありがちな5つの落とし穴”
なぜ人はそれを選んでしまうのか
今からでも間に合う、現実的な対策
を、具体例とともにやさしく解説していきます。
未来に「やっておけばよかった」と後悔しないために――
今ここで、一緒に見直していきましょう。
老後破綻を招く「やらない方が良いこと」5選
「こんなはずじゃなかった…」と、
老後に破綻してしまった人たちの多くが口にするのは、“特別な失敗をしたつもりはなかった”という言葉です。
そう、老後破綻のきっかけは、
大きな失策ではなく、“ちょっとした判断”の積み重ね。
ここでは、そんな破綻を引き起こす「やらない方が良いこと」を5つ取り上げ、
その理由と背景を具体的に解説していきます。
① 退職後すぐに生活レベルを上げる(浪費癖)
「これまで頑張ってきたんだから、少しくらい贅沢してもいいよね」
そんな気持ちはとてもよくわかります。
けれど、年金生活の始まりこそが“見直しのタイミング”です。
よくある行動例はこちら
外食や旅行の頻度が一気に増える
住宅や車のリフォームを“勢いで”決めてしまう
ブランド物や高額家電を「最後のごほうび」として買ってしまう
その結果どうなるのか?
・老後の初期に貯金を一気に取り崩してしまい、
・後年になってから生活が苦しくなる
・医療費や介護費が増える頃には、すでに余力がない
“今まで我慢した分”は、“これからの安心”に使うというのも立派な選択肢の一つです。
② 収入ゼロを前提に“完全リタイア”してしまう
「もう働かなくていい」――その自由は魅力的ですが、
収入がゼロになった瞬間、老後資金は“減る一方”になります。
ありがちなのは、このような状況です。
退職後に一切働かない
副収入や軽作業の選択肢を最初から除外している
公的年金だけで「なんとかなる」と考えている
そんな時には、こんな選択肢も考えてみてください。
週2〜3日、短時間のアルバイトやシルバー人材登録
年金を繰り下げつつ、数年間の“プチ労働”を続ける
趣味やスキルを活かしたマイペースな収入づくり
「働く=我慢」ではなく、「働く=自分を守る選択肢」にもなり得ます。
③ 家や車など“負動産”を抱えたまま維持する
高齢期において、資産と思っていたものが“負担”になるケースも少なくありません。
空き家になった実家をそのまま所有
車を持っているだけで、維持費や保険料が重くのしかかる
売却も貸し出しもせず、「なんとなく手放せない」
見直すべきポイントはこちら
今後10年、その資産を“使う予定があるか”
それを維持する費用と労力がどれほどかかるか
いざというとき“現金化できるかどうか”
“持っている安心”より、“持たない自由”が心を軽くすることもあります。
④ 医療・介護に備えず「まだ大丈夫」と放置する
高齢になればなるほど、避けて通れないのが医療と介護。
なのに、「備えなければ」と思いつつ、後回しにしてしまう人が多いのです。
医療費が月数万円かかり始めてから焦る
要介護認定を受けてから「介護保険ってどう使うの?」となる
バリアフリー改修や介護施設入居の準備ができていない
今からできる対策としてはこちら
高額療養費制度や介護保険の仕組みを知っておく
自宅のバリアフリー化や、将来の住み替えを検討
「介護が必要になったら誰に相談するか」を家族と話しておく
“まだ大丈夫”ではなく、“今のうちに準備しておこう”が老後を守ります。
⑤ 家族や子どもに“なんとなく”お金を出し続ける
愛する家族や子どもたちに、手を差し伸べたくなるのは自然なこと。
でも、無計画な支出は“共倒れ”を招きかねません。
子どもの生活費をずっと一部負担している
孫の教育費や習いごとに毎月出している
将来の見通しを立てずに“都度支援”を続けている
こんな状況、実はお金の出し方を変えるだけで変わっていきます。
支援額・期間を明確に決めておく(例:月1万円まで、3年間限定など)
子どもと“家計の見通し”を共有する
自分の生活を守ることが「家族を支える基盤になる」と認識する
「出してあげる」が「守ってあげる」になるとは限りません。
なぜ人は老後破綻を起こしてしまうのか?
「誰だって、老後に破綻したいなんて思っていない」
――それは、まったくその通りです。
それでも、なぜ多くの人が気づかないうちに
“経済的に追い詰められてしまう”のでしょうか?
その背景には、心理的な油断・誤解・無自覚のクセが潜んでいます。
ここでは、老後破綻に陥る人の“思考の落とし穴”を3つご紹介します。
① 楽観バイアスと「老後幻想」
「なんとかなるでしょ」
「年金もらえれば、大丈夫なはず」
――この“なんとなくの安心感”が、老後破綻の第一歩になることがあります。
楽観バイアスとは?
人は、自分だけはうまくいくと感じてしまう傾向があります。
この“自分だけは大丈夫”という思い込みが、
リスクを見過ごす原因になってしまうのです。
対処法としてはこちら
「最悪のケース」にも一度向き合っておく
“現実的な数字”で生活設計を立てる
定年後の生活を「理想」ではなく「設計」にする
“老後の幸せ”は、偶然じゃなくて「準備された選択」から始まります。
② お金の“見える化”ができていない
「今月、何にいくら使ってるか分からない」
「年金だけで、いまの生活が維持できているか自信がない」
――そんな状態では、気づいたときには“手遅れ”かもしれません。
生活費や医療費がジワジワ増えているのに気づいていない
通帳や口座が分散しすぎて把握できていない
毎月の支出を“感覚”で管理している
できる対処法としてはこちら
支出を「固定費」「変動費」に分けてチェック
使っていない口座やサービスを整理
月に1回は、家計簿やアプリで“振り返る日”をつくる
“数字と向き合うこと”は、不安を減らす一番の近道です。
③ 「我慢が正解」だと信じ続けてしまう
老後生活では、ついこんな気持ちになってしまいがちです。
「年金だけでやりくりすべき」
「迷惑をかけるくらいなら、何も言わない方がいい」
「贅沢なんてしてはいけない」
こうした“我慢を美徳”とする考え方が、
実は破綻を引き起こす火種になることもあるのです。
必要なサポートを受けず、体調やお金の問題を悪化させてしまう
相談できずに孤立し、制度や支援情報を知らないままになる
小さなトラブルを放置し、後々大きな出費や後悔につながる
そんな時に、心を軽くする考え方はこちら
「助けを借りること」は、弱さではなく“賢さ”
制度やサービスは“税金で用意された正当な権利”
必要な場面で“頼る”ことは、むしろ自立の一部
“ひとりで頑張りすぎない”ことが、老後を支える力になります。
老後破綻を防ぐために今からできる3つのこと
「老後破綻」は、怖いものではありますが、
“避けられるリスク”でもあるというのが本質です。
大切なのは、「不安を抱えること」ではなく、
“今できること”に目を向けて行動すること。
ここでは、特別な知識やお金がなくても始められる、
老後破綻を遠ざけるための3つの現実的なステップをご紹介します。
① 家計と資産の“棚卸し”をしておく
まず何より大切なのは、“今の自分の経済状況を正確に把握すること”です。
毎月の「固定費・変動費」はいくらか
年金以外の収入源・資産の総額はいくらあるか
支払い中の保険、車、住宅ローンなどは適正か
ポイントはこちら
家計簿アプリやノートで、1ヶ月だけでも詳細に記録してみる
銀行・証券・保険の「通帳・契約書」を一箇所にまとめて一覧にする
定期的に“見える化”する習慣を持つ
「今、何があるか」を知ることが、「これからどうするか」の第一歩になります。
② お金の「出口戦略」を考えておく
貯金や資産がどれだけあっても、
“どう使うか”が決まっていなければ、不安は消えません。
ぜひ、こんな視点で考えてみましょう。
生活費として毎月いくら使う予定か?(最低限+余裕)
旅行・趣味・家の修繕など「目的のある支出」はどれくらい必要か?
医療・介護など“将来のための備え”はいくらあると安心か?
具体的なアクションはこちら
ライフプラン表を簡単にでも作ってみる
年単位で「この年にはこれが必要」と予測しておく
必要に応じてファイナンシャルプランナーに相談
“貯める”から“賢く使う”へ――それが老後の生きたお金の使い方です。
③ 老後の生活を“数字で”シミュレーションしてみる
「なんとなく不安」「たぶん大丈夫」――
その“感覚”を、“確信”に変えるためには、数字で見ることがとても効果的です。
たとえば…
年金月額:12万円
生活費+固定費:月15万円
毎月3万円の赤字 → 年間で36万円の赤字
あと20年生きると仮定 → 36万円×20年=720万円の補填が必要
こんな状況の時に、オススメの行動はこちら
ネットの「老後資金シミュレーター」を活用してみる
1年分だけでも支出・収入予測を立ててみる
万が一に備えて「リスクがある年齢帯」の想定も忘れずに
数字にすることで、「怖さ」は「対策可能な現実」に変わっていきます。
まとめ
“老後破綻”――
それは、特別な人だけが陥るものではありません。
少しずつ、静かに、
気づかないうちに進んでいく“経済的な坂道”。
でもその多くは、
大きな失敗ではなく、
「なんとなくの選択」や「後回し」が積み重なった結果です。
この記事でご紹介したように、
老後破綻を防ぐためには、
「やらない方がいいこと」を知り、あえて選ばない勇気を持つことがとても大切です。
今回のポイントを振り返ると…
生活レベルを上げすぎない
完全リタイアを焦らない
家や車など、維持できない“資産”を抱え続けない
医療・介護の準備を先延ばしにしない
家族にお金を出し続ける前に「自分の生活」を守る
そして――
数字で家計を“見える化”する
お金の出口戦略を考える
老後の暮らしを“現実的にシミュレーション”してみる
「備えること」は、不安を膨らませることではなく、
“安心を育てる行動”です。
老後は、誰にとっても最初で最後の人生の旅。
わからないことも多く、不安になる日もあるかもしれません。
「老後コンパス」は、そんな旅路に寄り添う、コンパスのような存在であり続けたいと思っています。
これからも、あなたの役に立つ知識や気づきを、惜しみなく発信していきます。
もし「少しでも役に立ちそうだな」と感じていただけたら、ぜひ【チャンネル登録】と【高評価】をお願いいたします。
これからも一緒に、「自分らしい老後」を楽しんでいきましょう!
最後までご覧いただき、ありがとうございました。